デイサービスとデイケアの基本的な違い

「デイサービス」と「デイケア」は、どちらも日帰りで施設に通う介護サービスですが、目的と提供主体・スタッフの構成が異なります

一言で言うと?
・デイサービス(通所介護)→「生活機能の維持・レクリエーション・入浴・家族の休息」が目的
・デイケア(通所リハビリ)→「機能回復・維持のためのリハビリ」が主目的。医師の指示のもと、理学療法士・作業療法士が関わる

デイサービス(通所介護)とは

デイサービスは、食事・入浴・排泄などの日常的な生活支援と、機能訓練・レクリエーションを組み合わせたサービスです。介護老人福祉施設(特養)や民間事業者などが運営しています。

デイサービスで提供されるもの

デイサービスの特徴

デイケア(通所リハビリ)とは

デイケアは、老人保健施設(老健)・病院・診療所が運営する「リハビリ専門」の通所サービスです。医師の指示のもと、理学療法士(PT)・作業療法士(OT)・言語聴覚士(ST)といったリハビリ専門職が個別にプランを立てて訓練を行います。

デイケアで提供されるもの

デイケアが向いている人

費用・内容・対象者の比較表

項目デイサービス(通所介護)デイケア(通所リハビリ)
正式名称通所介護通所リハビリテーション
運営主体特養・民間事業者など老健・病院・診療所のみ
主な目的生活機能の維持・社会参加・家族の休息機能回復・維持のためのリハビリ
医師の関与原則なし必須(医師が計画作成・指示)
専門職機能訓練指導員(加算あれば)PT・OT・ST(必須配置)
費用(1割負担・要介護1・7〜8時間)約601円/回(+食費等)約727円/回(+食費等)
対象要介護度要介護1〜5要支援1・2〜要介護1〜5
向いている人社会参加・入浴・家族の休憩目的リハビリ・機能改善目的

どちらを選ぶべきか

デイサービスを選ぶべきケース

・認知症があり、少人数制で安心できる環境が必要
・自宅での入浴が難しく、デイで入浴してほしい
・家族が介護から休める時間(レスパイト)が必要
・楽しみや生きがいのある活動・レクリエーションを求めている
・毎日または週複数回の利用で生活を安定させたい

デイケアを選ぶべきケース

・脳卒中・骨折後に機能回復トレーニングをしたい
・言語・嚥下のリハビリが必要(言語聴覚士が必要)
・医師による定期的な健康管理・処置が必要
・在宅での動作(トイレ・着替えなど)の改善を目指している
・介護保険の認定を受けたばかりで状態の改善が見込める段階

両方を組み合わせる選択肢も
  • 「月・水はデイサービスで社会参加・入浴、火・木はデイケアでリハビリ」という使い分けも可能
  • リハビリの状況に応じて「デイケア多め→デイサービス多め」に切り替えていくケースも多い
  • どちらも介護保険の限度額内であれば自由に組み合わせられる

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見学時の確認ポイント

「雰囲気が合うかどうか」は、実際に見学してみないとわかりません。体験利用の前に、以下のポイントを確認しておくと後悔が少なくなります。

デイサービス 見学チェックリスト
  • 利用者の表情は穏やかか・笑顔があるか
  • スタッフが利用者の名前を呼んでいるか
  • レクリエーションの内容は本人の趣味・興味に合うか
  • 認知症対応の経験・体制があるか
  • 入浴の方法(個浴・機械浴)と時間帯の希望が通るか
  • 送迎の時間帯・エリアは生活スタイルに合うか
デイケア 見学チェックリスト
  • PT・OT・STが在籍しているか(資格保有者数を確認)
  • 個別リハビリの頻度・時間(20分以上か)を確認
  • 担当する専門職との事前面談があるか
  • 目標設定とリハビリ計画を文書で説明してもらえるか
  • 医師の診察頻度と主治医との連携体制
  • 自宅での生活動作改善のアドバイスをしてもらえるか
見学・体験利用はいずれも無料が原則です。「試しに1回だけ」と気軽に申し込んでみましょう。本人が「また行きたい」と感じた施設が、長続きする施設です。
高橋美恵子さん(57歳・娘)
父(81歳)が脳梗塞後、デイサービスからデイケアに切り替えた体験

父が脳梗塞後に退院して、最初はとにかく「デイサービス」に通わせていました。でも半年経っても歩行機能が改善しなくて。ケアマネさんに相談したら「リハビリが目的なら、デイケアに変えた方がいい」と言われ、老健附属のデイケアに切り替えました。週2回の個別リハビリで、3ヶ月後には押し車でスーパーに行けるようになりました。デイサービスとデイケアの違いを最初から知っていれば、もっと早く動けたのにと思います。

※体験談は一般的なケースをもとにした構成例です。実際の体験談は順次掲載予定です。

中村俊夫さん(63歳・息子)
母(85歳)が認知症、通常デイから認知症対応型デイへ変えた体験

母が通常のデイサービスに通い始めたころ、「帰りたい」「知らない人ばかりで怖い」と毎回行くのを嫌がっていました。ケアマネさんに相談して、認知症対応型の少人数デイサービス(1グループ8人)に変えたところ、スタッフがひとりひとりに寄り添う時間が増え、1ヶ月もしないうちに「今日もあそこに行く日?」と自分から支度をするようになりました。同じデイサービスでも「通常型」と「認知症対応型」ではまったく別物だと感じました。

※体験談は一般的なケースをもとにした構成例です。実際の体験談は順次掲載予定です。

石田和子さん(69歳・妻)
夫(72歳)がデイサービスを拒否、体験利用で180度変わった体験

夫は「施設に行くなんてまだ早い」「子どもじゃない」と頑として拒否していました。でもケアマネさんが「1回だけ体験してみましょう、嫌なら続けなくていいです」と本人に話してくれて。体験当日に卓球レクリエーションがあって、昔好きだったスポーツでスタッフに勝ったことが嬉しかったらしく、帰ってきたら「また行ってもいい」と一言。今では週3回、楽しんで通っています。「本人に決めさせる」「趣味に合う施設を選ぶ」ことの大切さを実感しました。

※体験談は一般的なケースをもとにした構成例です。実際の体験談は順次掲載予定です。

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特殊なデイサービスの種類

👩
橋本多恵さん(仮名)・57歳・主婦(娘) 父・76歳 脳梗塞後・要介護2

父が脳梗塞で倒れた後、デイサービスかデイケアかを選ぶよう言われて違いがわかりませんでした。父の場合は麻痺が残っていたのでリハビリ目的のデイケアを選んだところ、半年後に歩行が改善したんです。目的を明確にして選ぶことがこんなに大切だとは思いませんでした。

※体験談は一般的なケースをもとにした構成例です。実際の体験談は順次掲載予定です。

👨
村上英雄さん(仮名)・48歳・会社員(息子) 母・79歳 認知症・要介護1

母は認知症が進み始めていて、家に閉じこもりがちになっていました。デイサービスに通い始めて同世代の仲間と話したり歌ったりする時間が生まれてから、表情が全然違う。楽しむことで認知症の進行を緩やかにすることを選んでよかったと思っています。

※体験談は一般的なケースをもとにした構成例です。実際の体験談は順次掲載予定です。

👩
石田明美さん(仮名)・63歳・パート(妻) 夫・67歳 パーキンソン病・要介護3

最初はデイサービスを使っていたのですが、夫の歩行が不安定になってきたときケアマネからデイケアへの変更を提案されました。デイケアでは理学療法士が毎回ついて歩行訓練をしてくれて転倒が減りました。状態が変わったら利用するサービスも見直すことが大切だと学びました。

※体験談は一般的なケースをもとにした構成例です。実際の体験談は順次掲載予定です。

よくある質問

デイサービスとデイケアは同時に使えますか?
はい、同じ週に両方を使うことができます。例えば「月・水はデイサービスで生活機能の維持とレクリエーション、火・木はデイケアでリハビリ」という組み合わせも可能です。ただし要介護度ごとの支給限度額の範囲内であることが条件です。ケアマネジャーに相談して最適な組み合わせを考えてもらいましょう。
デイケアはどこで受けられますか?
デイケア(通所リハビリ)は、老人保健施設(老健)・病院・診療所が設置する通所リハビリテーション事業所で受けられます。理学療法士・作業療法士・言語聴覚士などのリハビリ専門職が在籍しているのが特徴です。デイサービスはリハビリに特化した専門職がいないことが多いため、リハビリを重視したい方はデイケアを選ぶとよいでしょう。
デイサービスの費用はいくらですか?
要介護度・利用時間・事業所の規模によって異なります。要介護1・7〜8時間(通常規模)の場合、介護報酬は約601円(1割負担)が基本です。これに加えて食費・日用品費などの実費が必要です。月10回利用した場合、自己負担の合計は食費込みで月1〜2万円程度になることが多いです。具体的な費用は事業所に問い合わせてください。
要支援でもデイサービス・デイケアは使えますか?
要支援1・2の方は「介護予防通所リハビリテーション(デイケア)」を利用できます。デイサービス(通所介護)については、要支援の方は原則として「介護予防・日常生活支援総合事業」の通所型サービスを利用します。詳しくはケアマネジャーまたは地域包括支援センターに相談してください。
デイサービスに行きたがらない親を説得するにはどうすればよいですか?
「試しに1回だけ行ってみよう」と体験利用から始めるのが最も効果的です。また、事前に一緒に見学に行き、本人に施設を選ばせることで抵抗感が下がります。「介護のために行く」ではなく「趣味の活動をしに行く」「仲間に会いに行く」という切り口で話すと受け入れやすくなります。
デイサービスとデイケアを途中で切り替えることはできますか?
はい、ケアマネジャーに依頼することでいつでも切り替えられます。「脳卒中後はデイケアでリハビリ→状態が安定したらデイサービスに移行」というパターンは一般的です。利用者の状態変化に応じて柔軟に変更できるのが介護保険サービスの特徴です。

まとめ

この記事のまとめ
  • デイサービスは「生活・社会参加・家族の休息」、デイケアは「リハビリ・機能回復」が主目的
  • デイケアは老健・病院・診療所のみ運営、PT・OT・STが必須配置されている
  • 費用はデイサービスよりデイケアの方がやや高め(1回あたり約100〜150円差)
  • 両方を同時並行で組み合わせることも介護保険の限度額内で可能
  • 見学・体験利用は無料。本人に施設を選ばせることで拒否感が下がりやすい
  • 状態変化に応じてデイケア⇔デイサービスの切り替えはいつでもできる

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参考・出典