高額介護サービス費制度とは?
高額介護サービス費制度とは、1か月に支払った介護保険サービスの自己負担額が一定の上限を超えた場合に、超えた分が払い戻される制度です。介護保険の自己負担は通常1〜3割ですが、複数のサービスを組み合わせると月の負担が大きくなることがあります。この制度が実質的な「天井」を設けて、過剰な負担を防いでくれます。
- 介護費用の自己負担に月額上限が設定される
- 上限を超えた分は市区町村から後日還付される(翌々月以降)
- 申請は1回でOK(以降は自動計算・自動支給)
- 世帯で複数名が介護保険を使っている場合、合算で上限が適用される
母が特養に入ってから2年以上、こんな制度があることを知りませんでした。ケアマネさんに「高額介護サービス費、申請されてますか?」と言われてハッとして。すぐに市区町村に問い合わせたら、過去2年分の還付で18万円近く戻ってきました。正直、もっと早く知りたかったです。ケアマネさんが教えてくれなければ、ずっと気づかなかったと思います。
※体験談は一般的なケースをもとにした構成例です。実際の体験談は順次掲載予定です。
所得区分別の月額上限一覧(2026年現在)
上限額は世帯の所得によって異なります。年金収入のみの非課税世帯が多い高齢の親の場合は「住民税非課税世帯」の上限が適用されることが多く、個人上限は月15,000円です。
| 所得区分 | 対象者の目安 | 月額上限(世帯) |
|---|---|---|
| 現役並み所得者(Ⅲ) | 年収約1,160万円以上 | 140,100円 |
| 現役並み所得者(Ⅱ) | 年収約770万円〜1,160万円未満 | 93,000円 |
| 現役並み所得者(Ⅰ)・一般 | 年収約153万円〜770万円未満(住民税課税) | 44,400円 |
| 住民税非課税世帯 | 世帯全員が住民税非課税 | 24,600円(世帯) 15,000円(個人) |
| 生活保護受給者等 | 生活保護受給世帯 | 15,000円 |
いくら戻ってくる?3つの計算例
自分のケースに近いものを参考にしてみてください。
住民税非課税世帯(個人上限15,000円)
一般(住民税課税、上限44,400円)
住民税非課税世帯(世帯上限24,600円)
住民税非課税世帯(個人上限15,000円)
申請の4ステップと還付タイミング
申請は住所地の市区町村の介護保険担当窓口で行います。1回申請すれば以降は自動支給されるため、まず申請することが最優先です。
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1市区町村から申請書が届く(または窓口で入手)はじめて上限を超えた月の翌月ごろ、「高額介護サービス費支給申請書」が郵送されることが多いです。届かない場合も多いので、心当たりがあれば窓口に問い合わせてください。
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2申請書に記入・提出(振込口座を記入)氏名・口座情報を記入して提出。窓口持参・郵送・オンライン対応(自治体による)。
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3審査後、指定口座に還付金が振り込まれる申請受理後、通常1〜2か月以内に振り込まれます。
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4翌月以降は自動的に支給される一度申請すると、以降は自動計算・自動振込になります。再申請は不要です。
申請を忘れていた場合:2年遡及のしくみ
高額介護サービス費は「サービスを利用した月の翌月1日から2年以内」であれば遡って申請できます。「知らなかった」「通知が来なかった」という理由で申請しないままでいると、2年分を超えた分は請求できなくなります。
2年間遡って申請した場合、還付総額が大きくなるケースがあります。月の還付が5,000〜1万円であれば、2年分で12〜24万円相当になります。
父と母が2人ともデイサービスを使っていて、それぞれ月1万数千円を払っていました。「2人合わせると世帯の上限を超えるはず」とケアマネさんに指摘してもらって申請したら、世帯合算で毎月6,000円以上の還付が来るようになりました。しかも遡及分も申請できると聞いて、過去1年半分を申請。合計で11万円以上が戻ってきました。1人ずつで考えてたら、気づかなかったと思います。
※体験談は一般的なケースをもとにした構成例です。実際の体験談は順次掲載予定です。
他の制度との組み合わせで最大節約
高額介護サービス費は単体でも効果的ですが、他の制度と組み合わせることで介護費用全体の自己負担を大幅に圧縮できます。
| 比較項目 | 高額介護サービス費 | 負担限度額認定 | 高額医療・高額介護合算 |
|---|---|---|---|
| 対象費用 | 介護サービス費(1〜3割) | 食費・居住費 | 医療費+介護費(合算) |
| 計算期間 | 毎月 | 毎月(認定証提示) | 1年間(8月〜翌7月) |
| 対象者 | 介護保険利用者全般 | 住民税非課税世帯 | 医療・介護両方使う人 |
| 申請先 | 市区町村(1回で自動継続) | 市区町村(毎年更新) | 市区町村+健保(毎年) |
母が老健に入ったとき、最初は月11万円を超えていました。ケアマネさんに言われて負担限度額認定を申請したら食費・居住費が大幅に下がって、さらに残った介護サービス費に高額介護サービス費が適用されて。2つ合わせたら月の実質負担が4万円台に。さらに医療費と合算する制度も使って年間でも還付があって。制度を知っているか知らないかで、こんなに差が出るんだと驚きました。
※体験談は一般的なケースをもとにした構成例です。実際の体験談は順次掲載予定です。
対象外になる費用に注意
以下の費用は高額介護サービス費の対象外です。自己負担額の計算に含まれないため、これらの費用が高い場合は別の制度を探す必要があります。
- 食費・居住費(施設入所時):対象外。「負担限度額認定制度」で別途軽減可能
- 日常生活費(理美容代・おむつ代・レクリエーション費など):対象外
- 介護保険適用外サービス(保険外の訪問介護・宿泊費など):対象外
- 福祉用具購入費の支給限度額超過分:限度額内の介護保険適用分のみ対象
まとめ:今すぐやることチェックリスト
- 「申請していない」「通知が来ていない」方はすぐに市区町村の介護保険担当窓口に問い合わせる
- 2年前までの未申請分は遡及申請できる。先延ばしにせず今月中に確認する
- 世帯に2人以上が介護保険を使っている場合は世帯合算での申請を確認する
- 住民税非課税世帯なら「負担限度額認定」と組み合わせて食費・居住費も軽減する
- 医療費も高い月が続く場合は「高額医療・高額介護合算制度」(毎年8月申請)も活用する
制度だけでは補えない介護費用、保険で備えていますか?
公的制度を最大限活用しても自己負担が残る場合があります。FPへの無料相談で、現在の保険で十分かを一緒に確認しましょう。
🛡️ 保険マンモスに無料相談する →- 厚生労働省「高額介護サービス費の支給」→ https://www.mhlw.go.jp/
- 厚生労働省「高額医療・高額介護合算療養費制度」→ https://www.mhlw.go.jp/
- 介護保険法 第61条(高額介護サービス費の支給)