東京の老人ホーム費用相場(種類別)

東京で老人ホームを探し始めると、まず驚くのが「同じ介護付き有料老人ホームでも、月15万円台から40万円超まで幅がある」ことです。費用は施設の種類・区・居室タイプ・要介護度で大きく変わります。まずは種類ごとの違いを押さえましょう。

大きく分けると、費用が安い順に「特養 → グループホーム → サ高住・住宅型有料 → 介護付き有料」という並びになります。安さだけで決めると「待機が長くて入れない」「認知症が対象外」といったミスマッチが起きるため、費用と入居条件はセットで見ることが大切です。

公的施設(特養)— 東京でも費用を抑えやすい

特別養護老人ホーム(特養)は社会福祉法人や自治体が運営する公的施設で、料金は所得や居室タイプに応じて決まります。そのため東京でも月8〜15万円程度に収まり、入居一時金もありません。低所得の方には「特定入所者介護サービス費(補足給付)」で食費・居住費が軽減される仕組みもあります。

ただし対象は原則要介護3以上で、人気の施設では入居までに数ヶ月〜年単位の待機が発生します。東京は特に申込者が多いため、複数施設への同時申し込みが基本です。

民間施設(有料老人ホーム・サ高住)— 早く入れるが高め

介護付き・住宅型の有料老人ホームやサ高住は民間運営で、空きがあれば2〜4週間程度で入居できるのが強みです。一方、東京は地価と人件費が高いため月額も高くなりやすく、介護付き有料老人ホームでは月20〜35万円が一つの目安になります。都心3区(港区・渋谷区・新宿区など)や高級志向の施設では月40万円を超えることもあります。

📋 「月額」に含まれないお金に注意
月額利用料のほかに、おむつ代・医療費・レクリエーション費・理美容代などの「日常生活費」が別途かかります。月額が安く見えても、これらを足すと数万円上乗せになることがあるため、見学時に「月額以外に毎月いくらかかるか」を必ず確認しましょう。

なぜ東京は費用が高いのか

東京の有料老人ホームが全国平均より高いのには、はっきりした理由があります。

厚生労働省などの調査でも、有料老人ホームの費用は都市部ほど高くなる傾向が示されています。逆に言えば、「公的施設を使う」「周辺区を選ぶ」「制度を併用する」といった工夫で、東京でも費用は十分に抑えられます。次の章で具体的に見ていきましょう。

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大野理恵さん(仮名)・58歳・会社員 母・85歳(要介護2)の施設を世田谷区で探した経験

最初は実家のある世田谷区で探したのですが、介護付き有料老人ホームはどこも月28〜35万円。母の年金と私の援助では正直きびしくて。ケアマネさんに相談したら「特養も申し込みつつ、隣接区も見てみては」とアドバイスをもらいました。最終的に、面会に通える範囲の住宅型有料老人ホームを月21万円で見つけられました。エリアを少し広げるだけで、こんなに違うのかと驚きました。

※体験談は一般的なケースをもとにした構成例です。実際の体験談は順次掲載予定です。

23区で費用を抑える3つの方法

「東京は高い」と諦める前に、費用を下げる現実的な方法を知っておきましょう。大きく3つあります。

① まず特養に申し込む(最も費用が安い)

要介護3以上であれば、最優先で検討したいのが特養です。所得に応じた料金で、東京でも月8〜15万円程度。待機を見越して、面会に通える範囲の特養を複数同時に申し込むのが鉄則です。待機中は老健やショートステイ、住宅型有料老人ホームでつなぐ方法もあります。

② 地価が比較的低い「周辺区」で有料を探す

有料老人ホームを選ぶなら、都心3区よりも足立区・葛飾区・江戸川区・板橋区・練馬区などの周辺区のほうが、月額が抑えめの施設が見つかりやすい傾向があります。家族の面会しやすさと費用のバランスで、エリアを1〜2区広げて探すだけで選択肢が大きく増えます。

③ 軽減制度を併用する

所得や資産が一定以下の方は、次の制度で負担を下げられる可能性があります。申請しないと受けられない制度が多いので、ケアマネジャーや区役所の窓口で必ず確認しましょう。

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23区・多摩エリア別の費用傾向

東京の中でも、エリアによって費用感は変わります。あくまで一般的な傾向ですが、施設探しの目安として整理しておきます。

エリア費用傾向特徴
都心3区(港・渋谷・新宿 など)高い高級志向の施設が多く月30万円超も。数は限られる
城南・城西(世田谷・目黒・杉並 など)やや高い住宅地で施設数は多いが相場は高め
城東・城北(足立・葛飾・江戸川・板橋 など)抑えやすい地価が比較的低く、月額控えめの施設が見つかりやすい
多摩地域(八王子・町田・立川 など)抑えやすい広い敷地の施設もあり費用は抑えめ。面会の距離は要確認
⚠️ 費用の安さだけでエリアを決めると、「遠くて面会に通えない」という後悔につながりがちです。家族が無理なく通える距離かどうかを、費用と同じくらい重視してください。

東京で後悔しない施設の選び方

東京は施設の数が多い分、選択肢が多すぎて迷いがちです。次の順番で絞り込むと、効率よく後悔のない選択ができます。

  1. 毎月の予算上限を決める:年金+家族の援助で「無理なく続けられる月額」を先に確定する
  2. 軸となる施設タイプを決める:費用最優先なら特養、早さ最優先なら有料、認知症ならグループホーム
  3. 面会できるエリアを絞る:家族が通いやすい区・路線を2〜3に絞る
  4. 複数施設を資料請求・見学:同条件で3件以上を比較。月額以外の費用も必ず確認
  5. 体験入居・見学で本人との相性を見る:スタッフの対応・雰囲気・食事は現地でしか分からない
東京の施設探しでよくある失敗
  • 1〜2件しか見ずに決めてしまい、後でもっと条件の良い施設を知る
  • 月額だけ見て契約し、日常生活費・医療費で想定より高くなる
  • 費用重視で遠いエリアを選び、面会に通えなくなる
  • 要介護度が上がったときの「住み替え」や「看取り対応」を確認していなかった

これらを避けるには、複数の施設検索サイトで候補を見比べるのが近道です。サイトによって掲載施設や得意エリアが異なるため、2つ以上を使うと東京の施設を漏れなく比較できます。

費用相場をつかんだら、東京の施設を実際に検索して比較してみましょう。

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まとめ:東京の老人ホーム費用と選び方

  1. 東京の有料老人ホームは全国平均より月2〜5万円高め。介護付きは月20〜35万円が目安
  2. 費用を最も抑えられるのは公的施設の特養(月8〜15万円・要介護3以上・待機あり)
  3. 有料を選ぶなら足立・葛飾・江戸川・板橋などの周辺区や多摩地域が抑えやすい
  4. 補足給付・高額介護サービス費などの軽減制度は申請しないと受けられない
  5. 予算上限→施設タイプ→エリア→複数比較→見学の順で絞り込むと後悔しにくい
参考・出典
※ 費用は施設・区・居室タイプ・所得区分・要介護度により大きく異なります。本記事は2026年6月時点の一般的な目安に基づいており、特定の施設の料金を保証するものではありません。制度改正により内容が変更される場合があります。具体的な費用・入居条件は各施設および区市町村の窓口に直接ご確認ください。