入居までの流れ・7ステップ
老人ホームの入居は、次の7つのステップで進みます。順番に見ていきましょう。
予算(毎月の上限)・エリア・施設タイプ・要介護度・認知症の有無などを家族で整理します。まず施設の種類を理解しておくとスムーズです。
施設検索サイトやケアマネジャーを通じて候補を集め、気になる施設の資料を取り寄せます。複数のサイトを併用すると候補が漏れません。
資料だけで決めず、必ず現地を見学します。スタッフの対応・におい・食事・他の入居者の様子は現地でしか分かりません。可能なら体験入居も。
入居したい施設に申込書を提出します。特養は複数同時申し込みが基本。有料は空き状況を確認しながら進めます。
本人の状態(要介護度・健康・認知症の程度)を施設が確認します。医療依存度が高い場合は受け入れ可否の判断に時間がかかることも。
重要事項説明書・契約書の内容を確認して契約します。入居一時金・月額・退去条件などを必ずチェックします。
必要な持ち物(衣類・日用品・常備薬など)を準備し、入居日に引っ越します。住所変更などの手続きも進めます。
申し込みに必要な書類
申し込み・契約には、いくつかの書類が必要です。健康診断書など準備に時間がかかるものは早めに手配しましょう。
| 書類 | 内容・入手先 |
|---|---|
| 入居申込書 | 施設が用意。本人・家族の情報を記入 |
| 介護保険被保険者証 | 要介護度を確認するため。市区町村が発行 |
| 健康診断書・診療情報提供書 | かかりつけ医に依頼。受け入れ判断に使う |
| 本人確認書類 | マイナンバーカード・運転免許証など |
| 収入・資産が分かる書類 | 年金額や所得の確認(減免制度の判定にも) |
| 身元引受人・連帯保証人の書類 | 施設により必要。保証人がいない場合は要相談 |
「保証人を頼める人がいない」という方も、身元保証サービスの利用や、保証人不要の施設を選ぶことで入居は可能です。早めに施設や地域包括支援センターに相談しましょう。
入居までの期間(有料と特養の違い)
「いつ入れるか」は施設タイプで大きく変わります。急ぎ度に応じて選びましょう。
| 施設タイプ | 入居までの目安 | ポイント |
|---|---|---|
| 介護付き・住宅型有料老人ホーム | 2〜4週間(空きがあれば) | 急ぎの入居に向く。情報収集込みで1〜2か月 |
| サ高住 | 2〜4週間 | 賃貸契約に近い。比較的早い |
| 特養(特別養護老人ホーム) | 数か月〜年単位の待機 | 費用は安いが入居時期は読みにくい |
在宅が限界に近いのに特養の待機で入れない、というのはよくある悩みです。その場合は特養に複数申し込みつつ、待機中は有料で過ごすのが定石です。特養と有料の使い分けは特養と有料の比較で詳しく解説しています。要介護認定がまだの場合は、入居と並行して要介護認定の申請も進めましょう。
父の退院が決まり、2週間で入居先を決めなければならず焦りました。まず施設検索サイトで5件資料請求して、週末に3件見学。健康診断書をかかりつけ医に頼んでおいたのが正解で、申し込みがスムーズでした。重要事項説明書で「退去になる条件」をしっかり確認したことで、後から不安になることもなく。流れを先に知っていたから、短い期間でも落ち着いて動けました。
※体験談は一般的なケースをもとにした構成例です。実際の体験談は順次掲載予定です。
入居時にかかる費用の準備
入居時には、月額のほかに初期費用がかかる場合があります。資金の準備は早めに進めましょう。
- 入居一時金:施設により0〜数百万円。仕組みと返還ルールは入居一時金と月額の仕組みで確認を
- 当面の月額:最初の数か月分は余裕をもって用意
- 引っ越し・家具・日用品代:居室の家具や生活用品の購入費
- 医療・おむつなどの日常生活費:月額に含まれない費用も見込んでおく
入居後の費用、
何年分の見通しが立っていますか?
入居一時金や毎月の費用が、年金と貯蓄で何年続けられるか——FPに無料で相談し、入居前に資金計画を整理しておきましょう。
契約・入居前のチェックポイント
契約を急いで後悔しないために、入居前に次の点を必ず確認しましょう。
- 月額以外の費用:おむつ代・医療費・日常生活費が毎月いくらか
- 住み続けられる条件:要介護度が上がっても退去にならないか
- 看取り対応:最期まで居られるか(看取り対応施設の選び方)
- 退去条件:どんな場合に退去を求められるか
- 一時金の返還ルール:短期間で退去した場合いくら戻るか
見学時のより詳しい確認項目は老人ホーム見学チェックリスト25選にまとめています。契約は重要事項説明書をよく読み、不明点はその場で質問することが大切です。
まとめ:入居までの流れと準備
- 入居は「条件整理→資料請求→見学→申込→面談→契約→入居」の7ステップ
- 有料は情報収集込みで1〜2か月、特養は申し込み後に待機が発生
- 健康診断書など時間のかかる書類は早めに手配する
- 入居一時金・当面の月額・日常生活費まで含めて資金を準備
- 契約前に「月額以外の費用・退去条件・看取り対応・返還ルール」を必ず確認
- 厚生労働省「介護保険施設の種類・サービス概要」→ https://www.mhlw.go.jp/
- 厚生労働省「介護サービス情報公表システム」→ https://www.kaigokensaku.mhlw.go.jp/
- 厚生労働省「要介護認定について」→ https://www.mhlw.go.jp/